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ルーヴルより愛を込めて「ルーヴル美術館展 愛を描く」が国立新美術館で開催

ルーヴル美術館展のイメージ写真
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東京六本木にある国立新美術館で、西洋社会における愛の概念を主題とした展覧会「ルーヴル美術館展 愛を描く」が2023年3月1日(水)~6月12日(月)の日程で開催。

ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された神話画、宗教画、風俗画の作品73点を通して、西洋美術の根幹をなすテーマの1つ「愛」に迫ります。

ジャン=オノレ・フラゴナール《かんぬき》の画像
ジャン=オノレ・フラゴナール《かんぬき》1777-1778年頃 油彩・カンヴァス
© 2010 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle

18世紀フランス絵画の至宝、ジャン=オノレ・フラゴナールの《かんぬき》が26年ぶりに来日するのも見どころの1つ。

国立新美術館で開催後は、京都市京セラ美術館にて2023年6月27日(火)~9月24日(日)の日程で巡回予定です。

写真撮影について

本展では、一部エリア「第4章 19世紀フランスの牧歌的恋愛とロマン主義の悲劇」のみ写真撮影が可能です。

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目次

「ルーヴル美術館展 愛を描く」について

国立新美術館の外観写真
国立新美術館

人間の根源的な感情である「愛」は、古代以来、西洋美術の根幹をなすテーマの1つでした。

ギリシア・ローマ神話を題材とする神話画、現実の人間の日常生活を描く風俗画には、特別な誰かに恋焦がれる神々・人々の情熱や欲望、官能的な悦び、あるいは苦悩や悲しみが、さまざまなかたちで描かれています。

ルーヴル美術展の看板の写真

一方、宗教画においては、神が人間に注ぐ無償の愛、そして人間が神に寄せる愛が、聖家族、キリストの磔刑、聖人の殉教といった主題を介して、信者たちに示されています。

ルーヴル美術館の外観写真
ルーヴル美術館

本展では、西洋社会における様々な愛の概念が絵画芸術にどのように描出されてきたのか、ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された73点の絵画を通して浮き彫りにします。

16世紀から19世紀半ばまで、ヨーロッパ各国の主要の画家によって愛の表現の諸相をひもとく、かつてない趣向の展覧会です。

プロローグ 愛の発明

ギリシアの哲学者たちは愛の概念をいくつかに分類しました。その1つがエロス(性愛・恋愛)です。

この愛を司る神は、ギリシア神話ではエロス、ローマ神話ではキューピッド、または愛を意味するアモル(Amor)の名で呼ばれ、誰かに恋焦がれる感情は、この愛の神が射た矢が心臓に当たった時に生まれると考えられました。

フランソワ・ブーシェ《アモルの標的》の写真
フランソワ・ブーシェ《アモルの標的》1758年 油彩・カンヴァス
© 2008 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Gérard Blot

フランソワ・ブーシェの《アモルの標的》には、まさに愛の誕生の瞬間が描き出されています。

第1章 愛の神のもとに

ギリシア・ローマ神話の愛は、愛する者の身も心もすべて所有したいという強烈な欲望と一体となっています。

アントワーヌ・ヴァトー《ニンフとサテュロス》の画像
アントワーヌ・ヴァトー《ニンフとサテュロス》1715-1716年頃 油彩・カンヴァス
© 2010 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle

本章では、このような欲望に突き動かされる神々や人間の愛の表現を、大きな物語を追うような形で紹介していきます。

愛をテーマとする神話画には、物語場面ではなく、愛の神アモルをモチーフとした装飾的な絵画もあります。

王侯貴族の宮殿や邸宅の室内装飾には、有翼の子どもの姿をした可愛らしいアモルたちがしばしば見いだされます。

第2章 キリスト教の神のもとに

キリスト教の愛のとらえ方のなかで非常に重要な位置を占めるのは、孝心をはじめとする親子愛です。

そこには、愛する者を所有するというギリシア・ローマ神話の愛とは対照的に、愛する者のために自分を犠牲にする愛が見いだされます。

サッソフェラート《眠る幼子イエス》の画像
サッソフェラート《眠る幼子イエス》1640-1685年頃 油彩・カンヴァス
© 2009 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle

「ローマの慈愛」や「放蕩息子」のテーマを扱った絵画には、このような犠牲的な愛の規範が描き出されています。

第3章 人間のもとに

古代神話の愛の物語は西洋絵画の普遍的な主題であり続けましたが、その一方で、オランダでは17世紀、フランスでは18世紀に入ると、現実世界に生きる人間たちの愛が盛んに描かれるようになります。

サミュエル・ファン・ホーホストラーテン《部屋履き》 の画像
サミュエル・ファン・ホーホストラーテン《部屋履き》 1655-1662年頃 油彩・カンヴァス
© 2013 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec

オランダの風俗画では、身分や年齢を問わず、さまざまな男女の人間味あふれる愛の諸相が描かれました。

フランソワ・ブーシェ《褐色の髪のオダリスク》の画像
フランソワ・ブーシェ《褐色の髪のオダリスク》1745年 油彩・カンヴァス
© 2018 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Thierry Ollivier

一方、18世紀のフランスでは、ヴァトーが創始した絵画ジャンルであるフェット・ギャラント(雅なる宴)が流行し、自然のなかで上流階級の男女が会話やダンスをしながら、誘惑の駆け引きに興じる優雅な場面が人気となります。

他方で18世紀後半は、啓蒙思想の発展とブルジョワ階級の核家族化を受けて、結婚や家族に対する考え方が変化した時代でもありました。

夫婦間の愛情や子どもへの思いやりといった感情の絆が尊重されるようになり、画家たちも、夫婦や家族の理想的関係を物語る肖像画や、結婚を主題とした絵画を制作しています。

第4章 19世紀フランスの牧歌的恋愛とロマン主義の悲劇

※第4章のエリアのみ、写真撮影が許可されています。

ルーヴル美術展の国立新美術館内の様子
会場内の様子

フランス革命の勃発(1789年)を受けて身分制が解体されたフランス社会では、18世紀末から19世紀前半にかけて、結婚に際し、身分や家柄ではなく、愛情に基づく絆を重視する傾向が次第に強まっていきます。

フランソワ・ジェラール《アモルとプシュケ》の画像
フランソワ・ジェラール《アモルとプシュケ》1798年 油彩・カンヴァス
© 2012 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec

このような転換期に差しかかっていた18世紀末には、手つかずの自然のなかで純朴な若者たちが愛を育むという、ロマンティックな牧歌的恋愛物語が文学でも美術でも流行しました。

ウジェーヌ・ドラクロワ《アビドスの花嫁》の画像
ウジェーヌ・ドラクロワ《アビドスの花嫁》1825-1850年頃 油彩・カンヴァス
© 2009 RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Franck Raux

「ルーヴル美術館展 愛を描く」開催概要

ルーヴル美術展のパンフレット

■展覧会名
ルーヴル美術館展 愛を描く

■ 会場
【東京会場】国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2)Googleマップ→
会期:2023年3月1日(水)~6月12日(月) 10:00~18:00(金・土は20:00まで)※入場は閉館30分前まで
休館:火曜日 ※ただし3/21(火・祝)・5/2(火)は開館、3/22(水)は休館

【京都会場】京都市京セラ美術館(京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)Googleマップ→
会期: 2023年6月27日(火)~9月24日(日)

■ チケット料金 ※国立新美術館の料金です。
一般2,100円、大学生1,400円、高校生1,000円

  • 中学生以下(学生証または年齢のわかるものが必要)は入場無料 
  • 障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料 
  • 2023年3月18日(土)~31日(金)は高校生無料観覧日(要学生証提示)
  • 国立新美術館では会期中に限り当日券の販売を予定

■ 公式サイト
https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

国立新美術館の施設概要

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ルーヴル美術館展のイメージ写真

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